Amazonセラーセントラルはどう使う?登録手順や活用方法を徹底解説

Amazonセラーセントラルはどう使う?登録手順や活用方法を徹底解説

「Amazonに商品を出品してみたいが、セラーセントラルの使い方がいまいち分からない」

「機能がたくさんあるのは分かるが、具体的に何ができるのだろう?」

Amazonで自社商品を販売するために出品用アカウントを作成すると、「セラーセントラル」が使えるようになります。これは、商品の出品に関わる一連の管理を一括して行える集中管理ツールです。

しかし、多機能であるがゆえに「どのページがどんな役割を持っているのか」「どんな操作ができるのか」を把握しきれず、混乱する人も少なくありません。

そこで本記事では、Amazonセラーセントラルについて知っておくべき情報を幅広くまとめました。基礎知識から始まり、具体的にできることや利用時の特典についても触れています。

最後までお読みいただくことで、多数の機能に振り回されることなく、目的に合わせて的確にセラーセントラルを活用できるようになるでしょう。

Amazonセラーセントラルの基礎知識

Amazonセラーセントラルは、Amazonで商品を販売するための出品用アカウントを持っている人が利用できる管理ツールです。

また、Amazon独自の倉庫と配送サービスである「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を利用している場合も、FBAへの指示や在庫状況の確認など、すべてセラーセントラル上で行うことになります。

セントラル(英語で「中心の」という意味)と名が付いている通り、出品者としてのあらゆる行動の中心にセラーセントラルがあります。Amazonでビジネスを行うにあたり、一定のレベルで活用できるようになることは不可欠といえるでしょう。

参考:Amazonセラーセントラルへようこそ | 日本
参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法

Amazonセラーセントラルとベンダーセントラルは何が違うのか?

Amazonセラーセントラルとベンダーセントラルは何が違うのか?

Amazonセラーセントラルと似た名前の仕組みとして、ベンダーセントラルがあります。両者の違いは以下のようなものです。

セラーセントラルベンダーセントラル
出品者がすること商品販売に関するすべての業務商品の製造や供給のみ(販売はAmazonに任せる)
利用資格すべての出品者が利用可能Amazonからの招待が必要
自由度高い低い

セラーセントラルは、出品者が自分の商品を販売することについてのほぼすべてを行うモデルを採用しています。一方のベンダーセントラルは、自分の商品をAmazonに卸し、販売に関するすべての業務を任せるモデルのことです。

セラーセントラルを使って自分の商品を自分で扱うか、ベンダーセントラルを使ってAmazonに販売などを任せるかは、ビジネスモデルや目標を考慮して選ぶべきでしょう。

Amazonセラーセントラルでできる10のこと

Amazonセラーセントラルを利用してできることは無数にありますが、中でも覚えておくべきなのは以下の10個です。

  • 出品したい商品の管理
  • 在庫の管理
  • 価格設定の管理
  • 注文の管理
  • 広告全般の管理
  • ストアの作成および編集
  • FBAの登録および管理
  • 各種レポートの管理
  • 出品者としてのパフォーマンスのチェック
  • Amazonテクニカルサポートへの問い合わせ

まずは上記の項目を押さえておけば、出品者としてスムーズに運営を始められます。順番に見ていきましょう。

出品したい商品の管理

出品したい商品の登録やステータス確認は、セラーセントラル上部のメニュー「カタログ」から行います。商品画像や紹介文の登録、新規商品ページの作成が可能です。

たとえば新たに商品を出品する場合、商品画像や機能紹介文などを登録し、商品ページを新規に作れます。Amazonでは一部商品の出品をするにあたって申請が必要となりますが、どの商品に申請が必要かも登録画面で確認できます。

指示通りに必要事項を記載すれば、とくに迷うことなく出品まで進められるでしょう。

在庫の管理

出品済み商品の在庫管理は、メニューにある「在庫」から行えます。ここでは在庫数やFBA在庫の確認など、在庫関連の一連の作業をまとめて行えます。

「在庫」メニューには以下のようなサブメニューが用意されています。

  • 全在庫の管理
  • 出品者出荷の商品の管理
  • 商品紹介コンテンツ管理
  • フルフィルメント by Amazon(FBA)

とくにFBAを利用している場合は、在庫状況をここでしかチェックできないため、フル活用しましょう。在庫切れは売上に大きく響くため、こまめに補充することが大切です。

価格設定の管理

価格設定に関する管理は、メニューの「価格」から行えます。「価格」では、商品に適切な価格を付けるのに必要なデータを確認することも可能です。ダッシュボードにて、価格の設定と修正を行うこととなります。

「価格」メニューの中には、商品価格を自動設定するオプションも用意されています。ルールを設定することで、Amazonのアルゴリズムに自動で価格を調整させるシステムです。場合によってはアルゴリズムに任せた方が適正な価格を付けられるため、適時利用しましょう。

注文の管理

ユーザーから入った注文を管理したい場合には、メニューの「注文」から「注文管理」を選択します。管理画面に進むことができ、発送や返品などのアクションを取れます。

「注文」メニューには、ほかにも以下のような項目が用意されています。

  • マルチチャネルサービス注文の作成
  • 注文レポート
  • 注文関連ファイルをアップロード
  • 返品管理
  • SAFE-Tクレームの管理

購入者から返品の要求があった場合には、注文レポートをダウンロードして確認用に保管しておきましょう。

広告全般の管理

Amazonの出品者は、自社の商品について有料でAmazon内広告を打てます。広告全般の管理は「広告」メニューから行えるようになっています。スポンサープロダクトなどの広告設定や、クーポンの発行などプロモーション関連の機能が分かりやすくまとまっています。

レビューを獲得するためのAmazon Vine先取りプログラムや、タイムセールなどの設定についても、広告管理の画面から行えます。

参考:Amazon Vine 先取りプログラム

ストアの作成および編集

Amazonは楽天市場のような「出店」形式ではなく商品単位の「出品」形式で成り立つECサイトですが、ストアと呼ばれる自社商品をまとめたページを作成する機能があります。

ストアを作成したい場合には、メニューの「ストア」から「Amazonストア」を選択しましょう。作成のために必要なすべての機能がまとめられています。

Amazonストアの機能を使うことで、ブランド力を高めたり、商品の詳細なアピールポイントを訴求したりといったことが可能です。積極的に利用しましょう。

参考:ストア – Amazon上のブランドページの作成 | Amazon Ads

FBAの登録および管理

FBAは、Amazonが独自に用意している物流サービスの名称です。FBAを利用することで、以下の業務を全面的に代行してもらえます。

  • 梱包
  • 発送
  • 顧客対応

FBAを利用することでカートを獲得できる確率もアップするため、積極的に検討することをおすすめします。

FBAの登録や管理といった作業も、すべてセラーセントラルから行います。

参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法

各種レポートの管理

セラーセントラルは商品を販売するための管理ツールであると同時に、現状について把握するためのレポートツール、分析ツールでもあります。

メニューの「レポート」をクリックすると、以下のようなサブメニューが表示され、各種レポートを利用できます。

  • ビジネスレポート
  • フルフィルメント
  • 広告レポート
  • カスタムレポート
  • 出品レポート

レポートの内容を詳細にチェックするだけでも、自社商品の現状について多くのことが分かります。やみくもに販売するのではなく、常に現状分析を怠らないようにしましょう。

出品者としてのパフォーマンスのチェック

出品者としての現在のパフォーマンスを確認したい場合には、メニューの「パフォーマンス」をクリックしましょう。以下のようなサブメニューが表示され、各種情報にアクセス可能です。

  • アカウント健全性
  • 評価管理
  • Amazonマーケットプレイス保証
  • チャージバック
  • パフォーマンス通知
  • 購入者からの評価

自分のアカウントがAmazonからどのような評価を受けているのかを確認することは大切です。とくにアカウント健全性には気を配っておきましょう。商品の露出度にも関わる重要な要素です。

Amazonテクニカルサポートへの問い合わせ

アカウントを運営していくにあたって何かトラブルが発生したり、不明な点があったりした場合には、Amazonテクニカルサポートへ問い合わせができます。

問い合わせの基本手順

  1. セラーセントラルにログインし、画面右上の「ヘルプ」をクリックします
  2. ヘルプページ下部の「サポートを受ける」を選択します
  3. 問い合わせフォームに内容を具体的に記入します
  4. 該当する問題のカテゴリー(出品、在庫、広告など)を選択します
  5. 連絡方法を選びます
  6. 大口出品者:Eメール、電話、チャットから選択可能
  7. 小口出品者:Eメールのみ利用可能

スムーズに問い合わせを進めるために以下の情報を準備しておくと良いでしょう。

  • 問題が発生した具体的な日時
  • エラーメッセージの内容(表示された場合)
  • 使用したデバイスの情報
  • 商品のASINコードや注文番号(関連する場合)

なお、問い合わせ前にヘルプセンターで解決策を確認することをお勧めします。解決しない場合は、サポートチームに「Captive Team」へのエスカレーションを依頼することも可能です。

Amazonセラーセントラルの利用および解約方法

セラーセントラルは出品に関する物事を管理するツールであるため、利用には出品用アカウントの作成が必須となります。商品を購入する際に用いる通常のアカウントではアクセスできません。出品用アカウントと購入用アカウントは別物であることに注意が必要です。

セラーセントラルを利用する準備を整えることは、出品用アカウントを登録することとほぼ同じ意味です。したがってここで解説するのは、実質的には出品用アカウントを登録したり解約したりする方法となります。

具体的なプロセスを、以下のように分けて解説します。

  • 登録に必要なもの
  • 登録する手順
  • 解約する方法

順を追って把握すれば難しいことはとくにありません。以下の解説を見ながら順に行っていきましょう。

参考:Amazonアカウント登録手順 | Amazon出品サービスの販売方法

登録に必要なもの

出品のためのアカウントを登録するためには、以下の書類および情報が必要となります。

  • 顔写真のついた身分証明書(運転免許証など)
  • 過去180日以内に発行された取引の明細(電気やガスなどの請求書)
  • Amazonアカウントまたはビジネス用のメールアドレス
  • 電話番号
  • 有効期限内のクレジットカード
  • Amazonからの売上を受け取るための銀行口座の番号
  • 登記簿謄本(法人の場合)

本人確認書類に関しては、以下の条件をしっかり守ることが大切です。

  • セラーセントラルに登録する名前と身分証明書の名前が一致している
  • カラー画像でアップロードする(モノクロは不可)
  • 一般的なファイル形式(JPEGやPNGなど)を使用する
  • ファイル名に特殊記号や絵文字を使わない

画像は、出品用アカウント登録画面で要求されます。あらかじめ用意しておくのがおすすめです。

登録する手順

出品用のアカウントを登録する手順は、個人も法人も基本的に共通しています。以下のような手順です。

  1. Amazon出品用アカウント登録手順の解説ページで「さっそく始める」をクリックする
  2. 「Amazonアカウントを作成」ボタンをクリックし、必要事項を記載する
  3. 指定したメールアドレスに送られてくる確認コードを入力
  4. 業種を選択
  5. 会社所在地や法人番号など、登記簿謄本の内容通りに入力(法人の場合)
  6. 出品者情報を入力
  7. クレジットカード情報を入力
  8. ストア情報を入力
  9. 本人確認書類をアップロード

すべての情報を入力すると、審査が始まります。審査結果は3営業日を目安に通知されるので、待ちましょう。書類に不備があるなどの問題がない限り、基本的には審査に落ちることはありません。

解約する方法

念のために、出品用アカウントを解約する手順についても押さえておきましょう。解約はセラーセントラルから行います。

  1. 「設定」メニューから「出品用アカウント情報」を選択
  2. 「アカウントを閉じる」を選択
  3. 「アカウントの解約をリクエストする」を選択

解約申請が受理されると、Amazonから処理完了の通知が送られます。解約すると販売実績などのデータは復元できないため、慎重に判断しましょう。

新規出品者のために用意された3つの特典

新規出品者として登録を終えた者は、以下の3つの特典を利用できます。

  • ブランド登録したときの特典
  • FBAを利用したときの特典
  • 広告を利用したときの特典

いずれもセラーセントラルに関わるものであるため、ほかの情報とともにここで把握しておきましょう。

参考:新規出品者特典プログラム

ブランド登録したときの特典

Amazonに出品用アカウントを作ると、自分のブランドを登録できるようになります。偽物の相乗りを防いだり、商品単位ではなくブランドについてきてくれるファンを獲得したりといったことが可能となります。

初めて商品を出品した日から6ヶ月以内にブランド登録を完了させることで、特典を得る資格を獲得できます。内容は以下の通りです。

  • 売上の還元
  • Amazon Vineへの登録によるクレジット還元

とくに売上の還元は大きな額であるため、資金に余裕のないケースも多い新規出品者にとってありがたいものといえるでしょう。

FBAを利用したときの特典

新規出品者がAmazonの物流サービスであるFBAを利用することでも、特典が発生します。具体的には、商品の出品から90日以内に初めてFBAの納品プランを作成し、商品の納品を完了させた場合に資格を獲得できます。

得られる特典は以下の通りです。

  • 商品を無料で保管してくれるサービス
  • FBAパートナーキャリアサービスの割引

無料保管サービスは、初期の納品に関して約4ヶ月間無料で保管してくれるなどの内容。FBAパートナーキャリアサービスの割引は、同じく初期のFBA納品について、納品配送料の1万5,000円が割引される仕組みです。

FBAの在庫保管料は、納品した在庫が多いほど資金繰りに大きな影響を与えます。利用初期において無料で保管してくれるのは、役立つサービスです。

広告を利用したときの特典

新規出品者が商品の出品から90日以内に初めて広告を利用した場合には、以下の特典を得られます。

  • スポンサープロダクト広告を利用することによるクレジットの配布
  • クーポンを作成することによるクレジットの配布

どちらも、最初の商品を出品してから90日以内に実行することで、7,500円分のクレジットを得られるという内容です。クレジットを1年間使用しないと効果が切れてしまうため、早めに使い切ってしまいましょう。

Amazonセラーセントラルへのログインに失敗したとき

セラーセントラルにログインできない事象が発生した場合には、問題の原因を特定したうえで迅速に対処する必要があります。具体的には以下の2つのケースに分けて考える必要があるでしょう。

  • アカウントが停止されたとき
  • アカウントが乗っ取られたとき

停止されるのと乗っ取られるのでは、起きたことの意味がまるで違います。それぞれの性質も以下で解説するので、きちんと把握しておきましょう。

アカウントが停止されたときの対処法

Amazonにはさまざまな規約やガイドラインがあり、違反した場合はアカウントの停止措置を受けることがあります。アカウントが停止されると、出品者はセラーセントラルにアクセスできなくなるため、ビジネス的に大きな打撃を受けるでしょう。

アカウントが停止されたときは、まずAmazonから送られてくる警告メールをチェックします。アカウントが停止された理由と具体的な対処方法が記載されているはずなので、指示に従って速やかに問題を解決しましょう。

適切に対応すれば、アカウントは復旧されます。何か言い分がある場合にも、反論したりせず素直に指示通り行動することをおすすめします。

アカウントが乗っ取られたときの対処法

アカウントの停止措置が通知されていないにもかかわらずログインできなくなった場合は、悪意の第三者によるアカウント乗っ取りのおそれがあります。乗っ取りを行った悪意の第三者がパスワードを変更することで、本来のパスワードではアクセスできなくなるという流れです。

パスワードの入力ミスなどがないことを確認したうえで、直ちにAmazonに問い合わせましょう。対応が早いほど、被害を小さくとどめることが可能となります。

まとめ:Amazonセラーセントラルとプライスターで成功を勝ち取ろう

Amazonセラーセントラルについて、具体的にできることや登録手順などを解説しました。

Amazonに自分の商品を出品する者にとって、セラーセントラルは文字通り中心的な存在です。できることが多いため全容の把握は簡単ではありませんが、成功を収めるには各種機能やレポートを上手に活用することが不可欠であるため、真正面から取り組む姿勢が重要となります。

本記事を参考に、セラーセントラルの理解を深めていきましょう。

セラーセントラルをさらに有効活用したい方は、便利ツールであるプライスターをぜひ導入してみてください。

プライスターは、商品リサーチや出品、FBAへの納品などの手順を簡略化できるよう設計されたツールです。ライバルの動向に合わせた価格の自動変更機能なども備えているため、多面的にあなたのビジネスを助けてくれます。

セラーセントラルにプライスターを組み合わせて、一歩進んだビジネスを展開してみてはいかがでしょうか。