「Amazonでの販売を頑張っているのに、なかなか売り上げが伸びない」
「具体的な原因と解決方法を知りたい」
Amazonは日本における最大級のECサイトで、個人から大企業まで平等にビジネスチャンスがあります。ユーザーの数は膨大で、自社サイトでゼロから集客することを考えれば、はるかに容易に商品にアクセスしてもらえます。
しかし、誰もが成功できるわけではありません。Amazonには多くの特徴や傾向があり、上手く波に乗れなければ大きく売上を伸ばすことは難しい環境でもあります。
本記事では、Amazonで商品が売れない主な原因を10個紹介します。同時に、対策についても具体的に10項目にわたって解説します。
Amazonで商品が売れない10の原因
Amazonは膨大なユーザーを抱えたECサイトであるため、基本的には集客がしやすく、商品を売りやすい環境にあるといえます。しかし、必ずしも自社の商品を手に取ってもらえるわけではありません。思うように売れず、撤退を余儀なくされる出品者も数多くいます。
Amazonで商品が売れない原因としては、主に以下の10個が挙げられます。
- 商品の需要がない
- 商品が認知されていない
- 商品ページに問題がある
- 競合が多すぎる
- 価格設定を間違えている
- カートを獲得できていない
- 商品のレビューが悪い
- 相乗り出品や転売の影響を受けている
- 商品到着までの時間が長すぎる
- 売れない時期に入っている
順番に見ていきましょう。
商品の需要がない
Amazonではあらゆる商品が売られており、ユーザーもなんでも揃っていることに期待してサイトを訪問します。
しかし、いつでもすべての商品に需要があるわけではありません。季節やトレンドの流れによっては、ほとんど誰にも見向きもされない商品も出てきます。
需要の少ない商品は、どんな施策を頑張っても基本的には売れないと考えておきましょう。該当する場合には、季節柄の需要や現在のトレンドを読み、売るべき商品を見直す必要があります。
商品が認知されていない
Amazonには無数の商品が出品されています。類似の商品も数多くあります。すべてをしっかりチェックしてから商品を購入するユーザーはほとんどいないでしょう。ユーザーはあくまでも、自分が把握できるごく一部の範囲内で商品を探しているのです。
商品が売れない場合、そもそも商品がユーザーに認知されていない可能性があります。いかに商品が優れていて魅力的なページを作ったとしても、認知されていなければたどり着いてもらえません。
商品ページに問題がある
上手く自社商品のページにユーザーを誘導できたとしても、ページの中で商品の価値を適切に訴求できなければ、ユーザーは購入せず離脱してしまいます。
具体的には、自分が使用しているイメージを商品画像から上手く得られなかったり、説明文が分かりにくかったりといったことが考えられます。
商品を購入することで得られるベネフィットが明確でなければ、ユーザーにとってその商品に価値はありません。「見た目がなんとなくおしゃれ」「この商品はすごいと文章で強く訴えている」というだけでは上手くいかないことに注意が必要です。
競合が多すぎる
多くのECサイトは、ショップごとに商品ページを作る形式を採用しています。一方でAmazonは、商品ごとにページが存在し、1つのページに多数の出品者が名を連ねる形式を採用しています。
結果として、1つの商品に多数のライバルが集中することがあり得ます。
どんなに売れる商品であっても、出品者が多ければ自社の商品が売れる出番が回ってくるまでに時間がかかってしまいます。また価格競争が発生しやすいといったデメリットも考えられるでしょう。
価格設定を間違えている
Amazonには高い集客力があり、ユーザーは「配送が早い」などの利便性を求めて利用する傾向にあります。したがって基本的には、ある程度価格が高くても、まったく売れない理由にはなりにくいといえるでしょう。
しかしそれでもやはり、価格設定が適切でなければ商品は売れません。
注意すべきは、高すぎるのがダメなだけでなく、安すぎても不安を感じて避けられる可能性があることです。Amazonには粗悪品を販売する業者も多く、ユーザーは安すぎることについても警戒する習慣を身に付けているからです。
カートを獲得できていない
Amazonには「カートを獲得する」という概念があります。カートを獲得した出品者はその商品ページの代表者のような存在となり、「カートに入れる」などをクリックしたときには、その出品者の商品が売れていきます。
新品を販売する場合、カートを獲得しているかどうかで売れ行きが大きく左右するため、極めて重要なポイントです。大きく表示されている「カートに入れる」などをクリックせず、あえてそれ以外の出品者を検索するユーザーはほとんどいません。カートを獲得できるかどうかが、成功できるかどうかを分けるといっても過言ではないでしょう。
商品のレビューが悪い
商品に付けられたレビューが悪いと、売れ行きは目に見えて悪くなります。レビューが悪いとは、レビューの総数が少ないことや、ネガティブなレビューが付けられている状態のことです。
Amazonで商品を検索すると、類似の商品が多数表示されます。ユーザーはその中から詳細を調べようとするとき、レビューの総数や星の数を参考にしがちです。
したがってレビューが悪いと、そもそも商品ページにアクセスしてもらえない可能性が高まってしまい、自社商品が選ばれにくくなります。
相乗り出品や転売の影響を受けている
Amazonには相乗り出品という出品方法があります。誰かが作った商品ページに、自分も名を連ねる方法です。商品ページを作った元の出品者に許可を取る必要はありません。
競争を促すのがAmazonの狙いかもしれませんが、商品ページを作った元の出品者からすれば、自社商品の販売を邪魔されていることになります。
また自社商品を購入した第三者が、転売の形で別の商品ページを作って販売するケースもあります。
相乗り出品も転売も、ブランドイメージの低下や値崩れといったリスクがあるため、注意しなければいけません。
商品到着までの時間が長すぎる
注文が入ってから商品が出荷されるまでの時間を「リードタイム」といいます。リードタイムが長くなれば当然、商品がユーザーの手元に到着するまでに時間がかかります。
Amazonでは到着までの日数を商品ページに表示する仕組みになっているため、リードタイムの長さはユーザーにも把握可能です。商品がすぐに到着しないと知ったユーザーは、ほかの商品に流れてしまう可能性が高いといえます。商品到着までの日数が短いなどの利便性を求めてAmazonを利用するユーザーが多いからです。
売れない時期に入っている
商品ページや価格設定などに問題がなかったとしても、時期が悪いせいで売れないケースも十分に考えられます。
商品が売れやすい時期はだいたい決まっており、初売りが行われる1月や決算セールのある3月、夏のボーナスが入る7月などが挙げられます。ほかの時期には買い控えが起こりやすく、売り方が正しくても数字が伸びないことは珍しくありません。
また商品の性質によっては、季節によって売れ行きが大きく変化します。冬物の服を夏に売ることは、当然ながら難しいでしょう。
Amazonで商品が売れないときの10の対策
Amazonで思うように商品が売れなかったとしても、やれることがないわけではありません。代表的な対策としては、以下の10項目が挙げられます。
- 商品リサーチを徹底する
- 価格設定を慎重に見直す
- 商品ページを改良する
- カートを獲得する
- FBAを利用する
- SEO対策に力を入れる
- 広告を上手く活用する
- 良いレビューを増やす
- セールやトレンドに波乗りする
- どうしても売れなければ損切りする
それぞれ見ていきましょう。
商品リサーチを徹底する
商品が売れる可能性を高めたいのであれば、出品前のリサーチを徹底的に行うことをおすすめします。商品のリサーチとは、具体的には以下のようなことについて調べる行為です。
- 商品の人気度
- Amazon内でのランキング
- 売れやすい季節
- 類似商品の多さ
- ライバルの多さ
簡単にいえば、売れやすくてほかに似たようなものを売っている出品者がいない商品を探そうということになります。地道な作業となりますが、リサーチをきちんと行っているかどうかで結果が大きく変わるため、押さえておきたいポイントです。
価格設定を慎重に見直す
商品にニーズがありページに問題がなかったとしても、価格設定が適切でないせいで売れないことは往々にしてあります。適正価格がいくらぐらいなのかについては、慎重に考えつづける必要があるでしょう。
重要なのは、適正価格が変動し得ることです。例えば昨日までは1,500円でカートを獲得できていた商品が、ライバルの値下げによって今は1,200円にしなければカートを獲得できなくなった、といったことが頻繁に起こります。
広い意味での市場の動向を、常にチェックする姿勢が大切です。
商品ページを改良する
思うように商品が売れないのは、商品ページの訴求力が弱いせいかもしれません。客観的な視点に立ってページ全体を見直し、改良できるところは改良しましょう。
商品ページの問題点として代表的なのは、以下のようなものです。
- メイン画像を見ても、使用しているイメージが湧かずサイズ感も分からない
- 商品説明に不足があり、具体的にどういう商品なのかを把握できない
- 画質や誤字脱字などの点で商品ページの質が低く、製品のクオリティにも不安がともなう
もし上記のような問題が存在するのであれば、即座に改善しましょう。
カートを獲得する
カートを獲得することで、同じ商品ページに出品しているライバルから一歩抜きんでる形になります。売上を伸ばしたいのであれば、カートの獲得には積極的になりましょう。
カートを獲得するための方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- キャンセル率や注文不良率などの指標をクリアする
- 一定の注文数を満たす
- ライバルよりも販売価格を低くする
- 丁寧なカスタマーサポートで出品者としての評価を上げる
注意点としては、価格競争だけにこだわらないことが挙げられます。価格競争の結果としてカートを獲得しても、利益が取れなくなる恐れがあるからです。
FBAを利用する
Amazonが用意した独自倉庫であるFBAは、積極的に利用しましょう。商品の梱包や出荷といった手間が省けるだけでなく、極めて迅速な発送作業を代行してくれる点が大きなメリットです。
FBAを利用すると、商品ページにプライムマークが付与されます。プライムマークは、商品が短期間で手元に届くことをユーザーに伝える情報であるため、一刻も早く商品が欲しいユーザーの注文を受けやすくなります。
FBAの利用には料金がかかりますが、非常にメリットの大きいシステムであるため、利用しない理由が特になければ導入を検討してみましょう。
SEO対策に力を入れる
Amazonで商品を探す際、ユーザーは検索機能を使います。検索結果の上位に表示されたものほど購入されやすいのはいうまでもありません。
検索結果の表示順は、Amazon内部のアルゴリズムによって決定されます。アルゴリズムに自社の商品が高く評価されるよう工夫する施策のことを、SEO対策といいます。
アルゴリズムの具体的な内容は非公開ですが、代表的なSEO対策は以下のようなものです。
- 細かな規約をすべてきちんと守る
- 商品仕様などに適切なキーワードを含める
- 公正なレビューを数多く獲得する
Amazonとユーザーにとって何が好都合なのかを考えるスタンスを常に持っておくことで、評価の高い商品ページを提供できるようになるでしょう。
広告を上手く活用する
Amazonにはいくつかの広告システムが用意されており、料金を支払うことで自社商品の露出を増やすことが可能です。
代表的な広告はスポンサープロダクトです。ユーザーが商品を検索したとき、実際の検索結果よりも先にスポンサープロダクト広告に登録した自社商品が表示されるようになります。
スポンサープロダクトは、商品カテゴリーやキーワードなど特定の条件を考慮したターゲティング機能を持っているのが特徴です。自社商品を買ってくれそうなユーザーに狙いを絞り込めるため、効率的な集客に役立ちます。
良いレビューを増やす
Amazonにおいて、レビューは大きな意味を持ちます。良いレビューがたくさん付いている商品ほどユーザーが興味を持ちますし、Amazonのアルゴリズムも高く評価する傾向にあるからです。
良いレビューを集める方法としては、以下のようなものがあります。
- レビューリクエスト機能を活用する
- AmazonVine先取りプログラムを利用する
有償で高評価レビューをお願いするなどの、いわゆる「サクラレビュー」は禁止されているため、絶対に行わないようにしましょう。
参考：Amazonのカスタマーレビューとは？増やすメリットや削除依頼の方法
セールやトレンドに波乗りする
Amazonでの商品の売れ行きは常に一定ではなく、状況によって変化します。代表的なのは、季節ごとのトレンドや大型セールです。
例えば冬物の商品を取り扱いたいのであれば、需要が高まる直前である秋の終わり頃に合わせて販売を強化するのがよいでしょう。
大型セールについても、事前にしっかり把握したうえで計画的に動くべきです。プライムデーセールやブラックフライデーセールなど、定期的なセールがいくつもあるので、タイミングを合わせて広告を強化するといった施策をおすすめします。
どうしても売れなければ損切りする
ここまでさまざまな対策を解説しましたが、何をやってもどうしても状況が改善しないことはあり得ます。商品ページや価格設定などをいくら突き詰めても効果が出ないのであれば、「この商品は売れないのだ」という現実を受け入れるしかありません。
どうしても売れない商品は、適切なタイミングで損切りしましょう。
例えばFBAを利用している場合、預けているあいだずっと在庫保管手数料がかかります。在庫を抱えているだけで支出がかさむため、思い切った決断も必要になります。
潔く諦めて新しい商品にチャレンジするのも、大きな前進であると覚えておきましょう。
まとめ：Amazonで確実に商品を売りたいならプライスターを活用しよう
Amazonで商品が売れない理由と、その対策について解説しました。
Amazonは非常に大きなマーケットですが、大きいがゆえに商品が埋もれてしまったり、ライバルとの競争で消耗してしまったりといったことが考えられます。チャンスを活かせるかどうかは、常に適切な方法でAmazonという市場と付き合えているかどうかにかかっているといっても過言ではありません。
本記事を参考にして、問題がある場合は適切に改善していきましょう。
Amazonで確実に商品を売りたいのであれば、専門ツールであるプライスターを利用するのがおすすめです。リサーチや出品が簡単に行えるようになるだけでなく、ライバルの動向に合わせて自動的に価格設定する機能なども搭載しており、Amazonにおける間違った振る舞いを圧倒的に減らせます。
あなたの熱意とプライスターのタッグで、ぜひAmazonビジネスを成功させてください。
