「Amazonで商品を売っているのだけど、なかなか売上が伸びない……」
「いろいろな対策が考えられると思うのだけど、具体的に何をすべきなのか知りたいな」
Amazonは数あるECサイトの中でも利用者数が多く、商品を多くのユーザーに届けられる可能性が高いのが魅力です。しかしただ出品しているだけでは需要を掴むことは難しく、競合他社との価格差や高評価レビュー数など、さまざまな要因により売上が伸び悩んでしまうケースもあります。
Amazon内での出品を有効に活かすためには、どのようなポイントを押さえて商品ページを作り、販促を行っていくかが重要となります。
本記事では、Amazonで売上が伸びない原因やその対策について具体的に解説します。
Amazonで売上アップできないよくある5つの理由
Amazonで出品しているにもかかわらず思うように売上が伸びない背景には、いくつか共通する原因が存在します。代表的なものとしては、以下の5つが挙げられます。
- 出品プランが小口出品になっている
- 高評価レビューを集められていない
- 販売価格が適正ではない
- 必要なリサーチができていない
- 季節などのタイミングを捉えられていない
まずはどのような原因が店舗の売上不振に繋がっているかを見極め、改善策を講じる必要があるでしょう。以下で具体的に解説します。
出品プランが小口出品になっている
Amazonで売上を伸ばす際に重要なのが、ショッピングカートを獲得することです。ユーザーが商品を検索して「カートに入れる」ボタンを押すとき、カートを獲得している出品者の商品が優先的に購入される仕組みになっています。
ところが小口商品プランだとそもそもカートを取得できず、ユーザーの目に触れにくくなってしまいます。
Amazonの出品プランには大口出品と小口出品の2種類があり、大口出品は月額4,900円の費用がかかるものの、カート獲得のチャンスが生まれるため売上アップには不可欠です。費用を抑えて小口出品を利用したい気持ちはあるかもしれませんが、結果としてカートの獲得機会を逃してしまう可能性が高いでしょう。
カートの獲得はAmazonでの売上拡大を目指すうえで大きな鍵となるため、出品プランの選択を誤らないよう注意してください。
高評価レビューを集められていない
Amazonでユーザーが購入を判断する大きな材料となるのが、レビューです。Amazonには商品レビューと出品者レビューの2種類があり、それぞれの評価が低いままだと、ユーザーは安心して購入に踏み切れません。
多くのユーザーは、ほかの購入者の意見をチェックすることで商品や出品者の信頼度を推し量ります。もし低評価のレビューが目立つ場合は、原因を放置せず素早く対処することが大切です。
悪評がついているのであれば、すべてを基本から見直して改善点を洗い出し、商品クオリティや顧客対応の向上に取り組むなど信頼回復の努力をしましょう。
またレビュー数を増やすためには、Amazonの「レビューリクエスト機能」を積極的に活用して、購入者に評価を依頼してみるのも有効です。
販売価格が適正ではない
Amazonで商品を売る際に価格設定が適切ではないと、ユーザーに見向きされない可能性が高まります。多くの利用者は、一般的な店舗やほかのECサイトよりもお得に商品を買えることを期待してAmazonを訪れるからです。
したがって、いくら評価が高い商品であっても、相場を大きく上回る価格を設定してしまうと購入に結び付くハードルは一気に高くなるでしょう。さらに商品価格はカートの獲得にも影響するとされており、似たような商品が並ぶ中で適正価格よりも高い設定をしていると、優先順位が下がるおそれがあります。
もちろん、無理に最安値を狙いすぎると利益は圧迫しかねないため、類似商品の価格相場をリサーチしながら適度に調整していくことが求められます。
必要なリサーチができていない
売れる商品を選定するには、事前のリサーチが欠かせません。Amazonには国内外から膨大な種類の商品が出品されており、需要を捉えた商品を扱わなければユーザーの目に留まることは難しいでしょう。
人気の高いカテゴリーや季節要因で売れている商品をリサーチせずになんとなく仕入れてしまうと、在庫が動かずにコストだけがかさんでしまうリスクも高まります。
既に高い人気を得ている商品で相乗り出品をする手もありますが、その際は価格競争や品質評価などでほかの出品者と差をつける施策を考えなければいけません。
いずれにせよ、本当に需要があるのか事前にマーケット調査をすることが肝心です。人気ランキングを参考にしたり、SNSなどで商品の需要を探ったりするなどの方法があります。
季節などのタイミングを捉えられていない
季節商品の需要をしっかりと捉えて出品することは、Amazonで継続的な売上アップを計るうえで大切です。冬の暖房器具や夏のレジャーグッズなど、季節の移り変わりとともに需要が急激に高まる商品を扱うことで、一時的ではあっても大きな利益を上げられるチャンスが生まれます。
日本は地域によって気候条件が異なるため、たとえば暖房器具の需要が北海道では秋口から伸び始めるなど、一般的なイメージとは異なる時期に売れ始めることも珍しくありません。地域差による需要を想定して早めに商品を準備しておくこともポイントとなります。
季節商品のトレンドを把握し、販売時期を逃さないようにスケジューリングをしておくと、他社よりも先にユーザーを取り込める可能性が高まるでしょう。
Amazonで売上アップを狙うための施策10選
Amazonで継続的に売上を伸ばすには、単に出品しているだけでは不十分です。ユーザーに商品を認知してもらい、最終的に購入へと結び付けるためのマーケティング施策が欠かせません。
具体的な施策としては、主に以下の10個が挙げられます。
- 商品画像をより魅力的なものにする
- 商品紹介コンテンツに力を入れる
- イベントやセールを活用する
- スポンサープロダクトなどの広告を利用する
- FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する
- 在庫切れを起こさないようしっかり商品管理する
- 評価の高いレビューを増やす
- カートボックスを獲得する
- セット商品を販売するなどの工夫を行う
- 商品ページの中でより高単価な商品へ誘導する
Amazonには多岐にわたる機能やサービスが用意されているため、複合的に利用して売上増に繋げるのが効果的です。以下で具体的な施策を解説します。
商品画像をより魅力的なものにする
Amazonで商品を検索した際に最初に目に入るのは商品画像です。とくにメイン画像は検索結果一覧やレコメンド枠で大きく表示されるため、目を引く画像に仕上げることがクリック率の向上に繋がります。
たとえば商品を正面から撮影して全体像が分かりやすい構図にするだけでも、印象は大きく変わるでしょう。
Amazonではメイン画像のルールとして背景が白抜きであることが定められています。プロのフォトグラファーや画像編集ツールを活用して、商品が鮮明に写るよう仕上げなければいけません。商品そのものの魅力を最大限アピールする角度などが重要となります。
相乗り出品でない場合には、競合出品者との差別化を図るためにも商品画像にはこだわる価値があるでしょう。商品特徴やサイズ感が伝わるような補足的なサブ画像を充実させると、ユーザーにより詳細な情報を提供できて購買意欲を高められます。
商品紹介コンテンツに力を入れる
Amazonでは商品紹介コンテンツを通して、テキストの画像を組み合わせながら詳細なアピールができる仕組みが整っています。パソコンであれば商品ページ下部付近にまとまっている部分ですが、この領域をうまく使うことで購買率の向上が期待できます。
商品の素材や特徴、使用方法などをユーザーが理解しやすいように文章を工夫し、具体的な魅力を丁寧に説明するのが大切です。機能面だけでなく、利用シーンやメリットを分かりやすく伝えることで、購入を検討しているユーザーに対して一押しとなる情報を提供できるでしょう。
商品紹介コンテンツの出来は購入者の満足度やレビューの評価にも影響を与えるため、商品ページを作成する段階でしっかりと力を入れて準備することが肝要です。
イベントやセールを活用する
Amazonでは頻繁にタイムセールや大規模セールイベントが行われます。たとえば初売りや新生活シーズンに合わせたセール、プライムデーやブラックフライデーなどです。年間を通してさまざまな機会が用意されているため、チャンスには事欠きません。
一連のイベントやセールは多くのユーザーが注目しており、Amazon内の集客力が大幅に高まるタイミングでもあります。出品者としては、広告の運用やクーポンの発行など事前に準備を整えることで、セール時の売上アップを狙えるでしょう。
セール期間中に獲得したユーザーはその後のリピーターになる可能性もあるため、長期的なファン作りの観点からも重要です。配送対応の品質が落ちないように在庫管理を徹底するなど、ユーザーの期待に応えられる体制を整えておくことで、好調なセール実績をそのまま通常時の売上向上に繋げられる可能性が高まります。
スポンサープロダクトなどの広告を利用する
Amazonの販促において、スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告といった公式広告の活用は有効な手段です。
とくにスポンサープロダクト広告は検索結果や商品詳細ページの目立つ位置に表示されるため、多くのユーザーにリーチしやすく、クリック率や購入率の向上が期待できます。ユーザーが入力する検索キーワードに合わせて広告が表示される仕組みであるため、ターゲットを絞った集客が可能であるのも強みです。
広告を運用する際には、適切なキーワード選定を行い、定期的に効果測定を行って改善を繰り返すことが大切です。
ライバルが多いキーワードでの入札は費用がかさむ反面、より多くのユーザーに商品を見てもらえるメリットもあります。オート機能を活用しながらキーワードの見直しをつづけることで、コストパフォーマンスがよい設定を見つけられるでしょう。
参考:スポンサープロダクト広告 – 商品の売り上げ促進 | Amazon Ads
FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用する
FBAとは、Amazonが運営している代行サービスで、商品の発送や返品対応などを代わりに行ってくれます。商品をユーザーに届ける部分の作業をAmazon側に任せられるため、出品者は在庫管理や顧客対応の負担を大幅に軽減できます。
さらにAmazonプライムの対象商品として扱われるようになり、送料が無料になったり、スピーディーな配送が可能になるのもメリットです。多くのユーザーはAmazonプライムへの信頼感から、FBA商品を優先的に選ぶ傾向があるため、結果として売上アップに繋がるケースは少なくありません。
カスタマーサポートもAmazonが代行してくれるため、出品者が不慣れな問い合わせやクレーム対応に追われる負担も減らせます。その分、出品者は商品企画や仕入に力を注げるようになるでしょう。
参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法
在庫切れを起こさないようしっかり商品管理する
Amazonで売上を伸ばすためには、在庫管理を徹底することも重要なポイントです。商品が在庫切れを起こしてしまうと、検索結果から商品が消えたりカートに入れられなくなったりするため、機会損失が大きくなるからです。
とくにプライムデーやタイムセールなどの大型イベント時には注文が急増する可能性があるため、通常よりも多めに在庫を確保しておくべきでしょう。
過剰在庫はキャッシュフローの悪化に繋がりますが、在庫切れは売上機会そのものを失ってしまい、ランキングやSEO(検索エンジン最適化)にも影響を及ぼします。在庫数の予測は過去の販売データや季節要因などを踏まえて慎重に行い、早めに追加納品の手配ができるよう体制を整えておきましょう。
評価の高いレビューを増やす
AmazonなどのECサイトにおいて、ユーザーレビューは購入意欲を左右する重要な要素です。Amazonにおいては、星4つ以上の肯定的なレビューが多いほど、商品や出品者への信頼度が高まる傾向にあります。
たとえ優れた商品を扱っていても、レビュー数が少なかったり低評価が目立ったりすると、ユーザーは購入を躊躇してしまうでしょう。
レビューを集めるためには、日頃から丁寧な顧客対応を心がけて満足度を高めるとともに、購入後にレビュー依頼を行うのが効果的です。
また、Amazonが提供する「Amazon Vine」プログラムを利用するのも1つの方法です。Amazonの厳選されたレビュアーに商品を提供し、より詳細で信頼性のあるレビューを集められるサービスで、とくにまだレビューが少ない新商品なのに活用すると効果が期待できます。
ただし、Amazon Vineプログラムの利用には、対象商品がブランド登録されていることなど、いくつかの条件があります。実際に利用する際は、Amazonセラーセントラルのガイドラインを必ずご確認ください。
カートボックスを獲得する
カートボックスを獲得できるかは、Amazonの売上に大きく影響します。ユーザーが商品ページで「カートに入れる」をクリックすると、原則としてカートボックスを獲得している出品者の在庫が優先的に購入される仕組みになっているからです。
カートを獲得できていないと、別途小さく表示される「他の出品者から購入」欄をクリックしてもらう必要があるため、購入率が大きく下がってしまいます。
カートボックスを獲得する条件は公表されていませんが、価格や在庫状況、出品パフォーマンスやレビューなどが大きく影響すると考えられています。
適正価格を保ち、顧客への発送や対応を迅速かつ丁寧に行うことで、カートボックス獲得のチャンスを高められるでしょう。売上アップの鍵となる要素であるため、常に注意を払って運営する必要があります。
セット商品を販売するなどの工夫を行う
複数商品を組み合わせたセット販売は、客単価を底上げするのに効果的です。
Amazonのセラーセントラルで購入者の行動を分析すると、一緒に購入されていることが多い商品が分かることがあります。そういった情報を活かし、関連性の高いアイテムをまとめてセット販売することで、顧客にとってのお得感が高まり売上アップが期待できます。
ただし、単純に商品を組み合わせただけでは不十分です。価格設定やセット内容のバランスが重要となります。たとえばユーザーがまとめ買いしたくなるようなセットを提案すると、好印象を与えやすくなるでしょう。
セット販売による客単価の上昇は、Amazon内の売上を伸ばすうえで重要な要素となります。SEO効果が見込める点でもプラスに働くことがあるため、積極的に検討してみましょう。
商品ページの中でより高単価な商品へ誘導する
商品ページ内で高単価商品を紹介する戦略を取り入れると、客単価アップが期待できます。
たとえば、ワンランク上の製品ラインや上位モデルの商品をさりげなく案内し、さらに比較のしやすい説明を用意するといった方法です。ユーザーは「少し高くてもこの上位商品を買ってみようかな」という気持ちになりやすくなります。機能や素材の差に分かりやすく言及しつつ、商品の魅力をしっかり伝えると効果的です。
とくにAmazonでは比較表を活用すると、各商品を横並びで分かりやすく説明できるため、高単価商品への誘導を自然に行いやすくなります。
商品ページや比較コンテンツを丁寧に作り込むことで、ただ安いものだけを探していたユーザーに高額商品の魅力を伝えることができ、利益率アップが期待できるでしょう。
Amazonで売上アップするためのSEO対策
SEOとは「検索エンジン最適化」の略で、検索結果で上位に表示させるための施策を指します。
Amazonの検索エンジンは、Googleなどの一般の検索エンジンとはまた異なるアルゴリズムが採用されているといわれています。詳細は非公開ですが、以下のようなものが検索結果に影響するというのが大方の推測です。
- 商品タイトル
- 商品説明文
- キーワードの設定
- レビューの星の数やレビュー数
したがって上記を最適化させることで、ユーザーが検索した際に上位に表示される可能性が高まると考えられるでしょう。多くのユーザーはAmazonで商品を探す際に検索機能を利用し、最初に表示された商品から順に比較検討します。商品が上位表示されるとそれだけ選ばれる可能性が高まります。
まずはキーワードリサーチを行い、ターゲット層が実際に検索しそうな単語を洗い出すのがポイントとなります。商品タイトルや商品説明欄は、単に情報を羅列するのではなく、ユーザーが求めている情報を分かりやすく散りばめるとよいでしょう。
ただし過度なキーワードの詰め込みはかえって読みづらさを招き、ユーザー体験を損なうおそれがあります。検索エンジンからどう見られるかだけ考えるのではなく、人間にとっての可読性も考慮することが大切です。
まとめ:Amazonでの売上をアップさせるためにプライスターを活用しよう
Amazonで売上を伸ばすためには、多角的な取り組みが必要になります。たとえば以下のようなものです。
- 出品プランを大口に変えてショッピングカートを獲得する
- 商品画像のクオリティを向上させる
- レビューを集める工夫をしてユーザーの信頼を得る
- イベントやセール時期を逃さずに販促を行う
- FBAやスポンサープロダクト広告を活用して、物流や広告運用の面からユーザーにリーチする
本記事で解説したすべての項目について自社の状況を考慮しつつ磨き上げることで、売上を伸ばしていくことが可能となるでしょう。
本格的にAmazonでの売上アップを目指す方には、便利ツールであるプライスターの導入をおすすめします。
プライスターは、価格改定や在庫管理を効率化する高機能ツールです。競合他社の価格変動をリアルタイムで分析し、自動で価格を最適化する追従機能を備えており、ショッピングカートの獲得率を高めることが期待できます。
また、在庫管理の負担を軽減するだけでなく、購入者に自動で感謝メールを送信するサンクスメール配信機能により、レビューの獲得をサポートします。
これらの機能を活用することで、運営効率を大幅に向上させ、戦略的な施策に集中する時間を確保できます。ぜひプライスターを活用して、Amazonビジネスを次のステージへ進めてください。