「Amazonの商品名ってどうやって付ければいいのか分からない……」
「商品名で検索順位って変わるの?」
このような疑問を解消できずにいる出品者は少なくありません。
Amazonの商品名は、基本構成を守りながら重要なキーワードを前方に配置し、かつ字数制限などの決まりを厳守する必要があります。規約から外れた表現を用いると、検索アルゴリズムにより上位表示を妨げられるおそれもあるからです。
ルールに則ってメーカー名やブランド名、商品の概要などを意識的に選ぶことで、クリック率や購入率を高められます。
本記事では、Amazonの商品名に関するルールを詳細に解説するとともに、売れる商品名を付けるコツや注意点などについても触れていきます。
Amazonの商品名に関する6つの基本ルール
Amazonの商品名には複数のルールが存在します。正しく理解することで、ユーザーの目を引きやすいタイトルを正当な形で設定できます。基本ルールとしては以下の6つが設定されています。
- 基本構成にしたがって記載する
- それぞれの項目は半角スペースで区切る
- 商品名は全角で50文字以内にする
- 英数字とハイフンも半角にする
- 数量を正確に記載する
- 無料体験などがある場合は日数を記載する
細かいと感じる部分もありますが、慣れれば自然とルールに沿った形で設定できるようになるでしょう。以下の解説をよく読んで、まずは概要を把握しましょう。
基本構成にしたがって記載する
まず押さえておきたいのは、Amazonの商品名には基本構成が存在することです。以下のような内容です。
メーカー名+ブランド名+商品名+仕様+型番
上記の構成をしっかりと守ることで、正規品である安心感を与えつつ、ユーザーが求める情報を簡潔に提示できます。規約に定められた方式で商品名を登録することで、偽物かもしれないというユーザーの不安を軽減することに繋がるでしょう。
たとえばメーカー名が省略されていたり、ブランド名がなかったりすると、本物であってもユーザーが疑念を抱いてしまうケースがあります。サイズや色などの仕様もできるだけ分かりやすく記載し、ユーザーに購入後のイメージをしっかり持たせることが大切です。
それぞれの項目は半角スペースで区切る
Amazonの商品名には、複数のキーワードを連結せず必ず半角スペースで区切るというルールがあります。スペースの有無が検索の上位表示を大きく左右し、スペースなしで繋げてしまうとユーザーが入力する検索キーワードとのマッチ率が下がるおそれがあります。
Amazonの検索アルゴリズムはスペースを境にそれぞれのキーワードを認識するため、商品名が複数キーワードで構成されている場合には、必ずスペースを設けなければいけません。きちんと分割されていれば、検索にヒットする可能性は格段に向上します。
たとえば「ノートパソコンスタンド」と連結してしまうと、「ノートパソコン」「スタンド」のどちらかを検索しているユーザーにとって見付けにくくなる可能性があります。この場合は「ノートパソコン スタンド 折りたたみ式 アルミ製 高さ調整可能」といった形でキーワードを細かく区切ることで、多くの検索に対応できます。
商品名は全角で50文字以内にする
多くのカテゴリーで「全角50文字以内」が推奨されていますが、カテゴリによっては80文字や100文字といった上限が異なる場合があります。出品前に必ず各カテゴリーのガイドラインを確認しましょう。場合によって窮屈に感じられることもありますが、制限をうまく活用することで効果的に商品の魅力を伝えられます。
最重要キーワードを優先的に配置し、不要な表現を省き、ユーザーの目に留まりやすい名前を考えることが大切です。あまりに長いタイトルを付けると、スマホで表示した場合に途中で切れてしまい、ユーザーが必要な情報を得られないおそれがあることも考慮しなければいけません。
具体的には「メーカー名+商品名+キーワード」の順番で絞り込み、必要不可欠なスペックやカラーのみを加えることで、タイトルを簡潔にまとめられます。重要な要素を先頭から順番に入れていき、文字数を無駄にしないようにする工夫が重要となります。
英数字とハイフンも半角にする
Amazonの商品名は、英数字やハイフンをすべて半角で入力するのが基本ルールです。正しく守らないと商品名がうまく認識されず、検索で上位表示されにくくなる危険性があります。Amazonのシステム上、全角と半角は厳密に区別されているからです。
とくに不要な全角ハイフンや半角カタカナはつい使ってしまいがちで、商品名の可読性や検索精度を下げる要因になります。必ず避けるようにしましょう。
半角と全角は、コンピューターの扱いに慣れていない方にとってはピンと来ない部分もあるかもしれません。しかし、しっかり使い分けることでユーザーの検索ニーズに合致しやすくなり、商品がより多くの人の目に留まるようになります。
ルール通りの表記を心がけましょう。
数量を正確に記載する
Amazonの商品名には、数量を明確に記載しなければならない場合があります。規定通りに数量を示すことで、ユーザーが「何個入りなのか」「どれくらいの量なのか」を一目で理解できるようになり、購入後のトラブルを防ぐ効果があります。
商品名に数量の情報がなければ「思ったより少ない」「サイズが足りなかった」などの不満を抱きやすくなり、返品やクレームに繋がりかねません。「1000mlのペットボトル5本入り」といった具合に表記することで、購入者にとって分かりやすいものとなります。
ただし「㎏」「㍑」といった機種依存文字や特殊記号はAmazonで使用禁止となっているため、「kg」や「L」などの半角英数字を用いる必要があります。
無料体験などがある場合は日数を記載する
商品がオンラインコードやサブスクリプション型の場合、無料体験の日数を記載する必要があります。たとえば「30日間の無料体験付き」などと書くことで、購入者に商品内容を誤解なく理解してもらえるでしょう。
体験期間が不明瞭なまま購入したユーザーは「無料期間があると思っていたのになかった」「いつまで利用できるのか分からない」といった不満を持つおそれがあります。
商品名の後半に無料体験期間を表記するだけで、ユーザーの安心感を高められます。商品を購入するか迷っているユーザーの立場に立って、必要な情報をしっかり記載することが大切です。
Amazon商品名のカテゴリーごとの表記ルール
Amazonの商品名は、基本ルールだけでなく、出品するカテゴリーごとの独自仕様が存在します。カテゴリーのガイドラインを把握しないまま登録すると、想定と違うレイアウトになったり、商品名が審査で弾かれるなどのリスクがあります。事前確認が重要です。
カテゴリーごとに表記ルールが存在するのは、カテゴリーによって重視される項目や省略可能な要素が異なるからです。
たとえば「おもちゃ&ホビー」のカテゴリーでは、以下のような表記が推奨されています。
[ブランド] [シリーズ/キャラクター] [商品名] [サイズ] [色] [素材] [型番] [BOX] [(食玩)]
それぞれの項目の間には半角スペースを空けます。
カテゴリー別で異なる優先度や記載ルールを知っておくと、余計な情報を省けるだけでなく、大事な要素をもれなくアピールできます。出品前にカテゴリー特有のガイドラインをチェックすることで、スムーズな販売に繋がるのです。
Amazonで売れやすい商品名を付けるポイント6選
商品名を付ける際は、単にルールを守るだけでなく、売れやすさを意識した工夫を施すとより効果的です。売れやすい商品名のポイントとしては、以下の6つが挙げられます。
- 商品名の先頭側にビッグキーワードを用いる
- 不自然ではない範囲内でスモールキーワードを並べる
- スマホで表示されることを優先的に考える
- 検索キーワードを考慮して盛り込む
- イベントや使用方法に関するワードを盛り込む
- 色やサイズは子ASINを使って表現する
上記のポイントを意識しながら商品名を最適化することで、ユーザーにリーチしやすくなり、売上の向上に繋がるでしょう。以下で詳細に解説します。
商品名の先頭側にビッグキーワードを用いる
Amazonの商品名で大切なのは、ビッグキーワードを先頭近くに配置することです。検索数の多い言葉を先頭に入れることで、より多くのユーザーに商品を露出しやすくなります。一般的にはAmazonの検索アルゴリズムが商品名の前半部分を重視すると考えられており、多くのセラーが実践しています。
たとえば「Tシャツ メンズ 無地」などのように需要の高いキーワードを先に書きます。単体で検索されやすい単語を前方に置き、その後ろにサイズや素材などの情報をつづけるという手法です。これにより、ビッグキーワードとスモールキーワードを兼ね備えたバランスのよいタイトルが完成します。
カテゴリーごとの必須要素との兼ね合いを踏まえつつ、先頭にビッグキーワードを寄せることで、売上アップに繋がる商品名を作成できます。
不自然ではない範囲内でスモールキーワードを並べる
スモールキーワードを適度に盛り込むことで、より具体的な検索クエリにも対応でき、幅広いユーザーを獲得しやすくなります。
たとえば「メンズ Tシャツ コットン100%」というビッグキーワードから派生して「夏用」「吸水速乾」「オーバーサイズ」などのスモールキーワードを追加してみましょう。検索結果への露出回数増加が期待できます。
ただし、あまりに多くの単語を詰め込みすぎるとタイトルが長くなり、逆効果になるおそれがあります。スマホ表示の際に肝心な情報が隠れるだけでなく、人間が読んで不自然な文章となりクリック率が落ちるかもしれません。
商品に本当に関係するものだけを選定し、人間が読んでも不自然さを感じない形で入れるのが効果的です。
スマホで表示されることを優先的に考える
Amazon出品においては、商品名がスマホでどのように表示されるかを常に念頭に置く必要があります。長すぎる商品名や読みづらい表現はスマホ利用者に不親切であり、結果的に購入意欲を下げてしまうおそれがあるからです。
スマホ画面はパソコン画面と比べて表示幅が狭く、商品名の前半しか表示されないケースも少なくありません。したがって重要なキーワードを先頭に配置しておかないと、商品の訴求がユーザーに届きにくくなってしまいます。
要点を最初の30文字程度に濃縮しておくと、スマホでも魅力が伝わりやすくなるでしょう。
スマホでAmazonを閲覧するユーザーは多いため、出品作業をパソコンで行う際にも常にスマホのことを意識しておく必要があります。
検索キーワードを考慮して盛り込む
Amazonの商品名は、Googleなどの検索エンジンからの流入にも大きく関与するため、適切なキーワードを盛り込むことが重要です。ターゲット層が使えそうな検索語を商品名に自然に織り込むことで、外部検索からの流入も期待でき、結果的に売上に結びつきやすくなるでしょう。
Amazon内のSEOを考えることも大切ですが、商品の一つひとつがインターネット全体と繋がっていることも忘れてはいけません。商品名やタイトル部分のキーワードは、マッチングに影響を与える大きな要素です。
基本フォーマットに合わせた商品名を設定したあと、後半にサブタイトル的に「UVカット機能付き」などの要素を加えておきましょう。Google検索にも引っかかりやすい商品ページとなります。
イベントや使用方法に関するワードを盛り込む
季節イベントや使用シーンを想起させるキーワードを入れることで、特定の需要を狙えるようになります。
たとえば母の日やバレンタインなどに関連したワードを商品名に盛り込むことで、その時期に商品を探すユーザーを上手に取り込みやすくなるでしょう。特定の行事にまつわるニーズは期間限定で高まる傾向にあり、商品名にこれらのワードを含めることで目に留まりやすくなるからです。
また、商品名に使用方法を明確に添えることで、目的買いをする層に訴求しやすくなります。その際には「高さ調節機能」「予約機能付き」など使用方法を補足する表現を入れるのも、実際の利用イメージを具体化しやすくなるため効果的です。
ただし「観光に便利」「おしゃれに見える」など主観的・曖昧な表現は、Amazonの規約上NGとみなされる可能性があります。実際にはケースバイケースですが、できるだけ客観的な仕様や機能の説明を心がけましょう。
色やサイズは子ASINを使って表現する
色やサイズなどのバリエーション展開がある商品では、それぞれを子ASINとして登録し、そこに色やサイズの情報を記載するのが基本です。親ASINの商品名をシンプルにまとめ、子ASINで詳細を明確に示すことで、検索精度を保ちつつユーザーが選びやすい商品ページを作ることができるでしょう。
Amazonのシステムは、子ASINを個別の商品として認識します。ユーザーが色違いやサイズ違いを検索した際には、該当するページが表示される仕組みです。子ASINを上手に使い分けることで、ユーザーは自分にあったカラーやサイズを見付けやすくなります。
子ASINを正しく活用すれば、商品名をシンプルに保ちつつバリエーション購入の取りこぼしを防ぐ戦略を実現できます。
Amazonの商品名に使うべきでないもの5選
Amazonには、商品名として不適切とされる表現がいくつか存在します。大きく以下の5種類に分類できます。
- 記号や絵文字など
- 商品名と無関係な単語
- 機種依存文字や特殊文字
- 抽象的・主観的なキーワード
- その他Amazonが定めたNGワード
またAmazonのルールとは別に、景表法に抵触するワードもあるため注意が必要です。景表法に抵触するおそれのある表現は以下の通りです。
使用禁止か要注意か | キーワード | 詳細 |
使用禁止 | 世界一や最安など最上級を示すワード | 客観的事実にもとづく具体的根拠を表示しなければ使用できない |
使用禁止 | 永遠や完全など断定のワード | 「永久に持続する」「まったくかけるところがない」といった意味の用語は断定的に使用できない |
要注意 | 最新、新、Newなど時間的優位性を示すワード | 「商品発表から1年」または「次の新型製品が発売されるまで」の短い期間しか使用できない |
要注意 | 期間限定、今なら、今だけなどの期間制限ワード | 有効期間を併記する必要あり。期間の記載なく使用できない。また近接した時期に類似またはよりよい条件のキャンペーンを実施してはいけない。 |
それではAmazon特有のルールについて見ていきましょう。
記号や絵文字など
強調のために感嘆符や絵文字を入れることは原則NGとされています。商品内容と直接関係ない記号や絵文字は規約違反になる可能性が高く、検索順位や掲載自体にも悪影響をおよぼすおそれがあります。
Amazonの検索アルゴリズムや表示システムが、これらの文字を正しく解釈できず、商品検索の精度を下げるリスクがあるのが理由です。
たとえば「☆大特価☆」などと入れると、一見華やかになりますが、実際には検索結果に表示されづらくなるケースが報告されています。
ただし、本来の商品名にそもそも記号が含まれている場合は、例外的に許可されることもあります。
商品名と無関係な単語
商品名に直接関係ない単語も使うべきではありません。「激安」「お買い得」などのフレーズはユーザーに誤解を与えやすく、規約上の問題も生じる可能性があります。
Amazonは、商品名における過度な宣伝文句や季節ワードを問題視し、検索結果に反映させにくいような仕組みをとっているとされています。たとえば「夏限定セール 激安価格」のようにタイトルを付けた場合、Amazonの審査を通過できず掲載を外される可能性も否定できません。
商品自体を正確に表すキーワードだけを厳選し、不要な宣伝文句は商品詳細ページやセールスコピーに回す工夫が求められます。
機種依存文字や特殊文字
機種依存文字や特殊文字は使わないようにしましょう。ユーザーの端末やAmazonのシステムにおいて文字化けや誤認識を起こすおそれがあり、検索で不利になるケースが出てくるからです。
たとえば「㍑」「㎏」などの文字をそのまま商品名に入れると、正しく表示されないばかりか、検索ロジックで弾かれる可能性も考えられます。容量や重量を記載する場合には「L」「ml」など半角英数字を使う方法がベストです。
抽象的・主観的なキーワード
「ふわふわ」「かっこいい」などの抽象的かつ主観的な表現は、Amazonの商品名において禁止事項になりやすい要素です。客観的なスペックや事実にもとづかない表現は、検索順位を下げられたり掲載が取り消されたりするリスクに繋がりかねません。
たとえば「最高に可愛いTシャツ」という表現を使った場合、具体的根拠に欠ける誇大広告と判断され、ペナルティが課されるおそれがあります。
商品名に記載するべきは、商品の仕様を正しく示す「軽量」「耐衝撃」などの客観的表現です。印象に残るキーワードは商品詳細説明で用いるのが無難でしょう。
その他Amazonが定めたNGワード
Amazonでは、お得感を煽る文言や医薬品に触れる表現、犯罪に関わる単語などを商品名に使用することを厳しく制限しています。たとえば以下のようなものです。
- 限定予約
- 期間限定
- 送料無料
- がん
- ドラッグ
上記を商品名に加えた場合、ペナルティの対象となるおそれがあります。検索に引っかからなくなるばかりか、アカウント停止などの厳しい処分を受けるケースもあるため注意が必要です。
まとめ
Amazonに出品する商品に名前を付ける際には、基本ルールやカテゴリー別のガイドライン、NGワードの存在などをしっかり把握することが必要です。
きちんと意識しながら商品名を設計すれば、ユーザーにとって分かりやすく魅力的なタイトルを作れるでしょう。Amazonは商品名を重視しながら商品を検索結果に反映させる仕組みを持っているため、正しい作法で商品名を作るだけでも売れ行きが変わるほど大きな影響が出ます。
本記事を参考にして、ルールにのっとってユーザーに正しく訴求する商品名を考えていきましょう。
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