「副業を始めたい人にはせどりがおすすめという話を聞いた。本当に稼げるのかな?」
「せどりを始めてみる前に、メリットや準備など、おおまかな知識を仕入れておきたい」
せどりは参入障壁が低いビジネスとして知られています。誰でも簡単にスタートでき、利益を上げる仕組みがシンプルであるため、副業として始めるのにぴったりです。
とはいえ、何も知らない状態でいきなり始めるのは抵抗があるでしょう。そこで本記事では、副業としてのせどりが稼げるものであるのか、せどりを選ぶメリットはどのようなものかといったことを解説します。また、具体的な準備やせどりの流れなども説明することで、せどりの全体像が理解できるようになっています。
副業としてのせどりに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。
副業としてせどりを始める4つのメリット
せどりは本業としてだけではなく、副業としても人気があります。副業としてせどりを始めるメリットには、主に以下の4つがあります。
- 特別なスキルがなくても始められる
- 比較的少ない初期費用で始められる
- 隙間時間でコツコツ作業できる
- 一連の作業を通してビジネスの基礎知識が身に付く
共通していえるのは、ほかのビジネスと比べて必要なコストが小さいことです。以下の解説から、せどりの始めやすさと続きやすさを感じ取ってみてください。
特別なスキルがなくても始められる
せどりの大きな特徴として、特別なスキルを必要としないため、誰でも比較的簡単に始められることが挙げられます。
本業であれ副業であれ、せどりにおいて行うのは以下の3つしかありません。
- 仕入れる
- 販売する
- 発送する
できるだけ安く仕入れて、できるだけ高く販売し、購入者の元へ正確に発送する。本業であるか副業であるかにかかわらず、せどりを構成するのは基本的に上記の3つの要素だけです。しかも発送に関しては、販売先のECサイトによっては専用の倉庫に丸投げできるため、仕入と販売だけに専念する道もあります。
ほかの多くの副業では、実際に稼ぐ前に身に付けるべきことがいろいろあります。たとえばプログラマーの場合、HTMLやプログラミング言語の知識などが必須です。一朝一夕で身に付くものではありません。
せどりの参入障壁は低く、軽い気持ちで副業を始めたい方にも向いているといえるでしょう。
比較的少ない初期費用で始められる
せどりは物販業や小売業の一種と考えられますが、比較的少ない初期費用で始められるのがメリットです。実店舗を構える必要がなく、基本的に誰かを雇うこともないため、運用のコストはほとんどかからないといっても過言ではありません。
せどりに必要なのは主に仕入のコストであり、これは自分の資金力に合わせていくらでも調整できるものです。副業として始める場合には、最初は安いものを少なく仕入れて販売していくのが基本となるでしょう。つづけていくうちに徐々に資金が増えていき、やがては高額商品を数多く扱えるようになります。
もちろん、まったく資金のない状態で始めるのは難しいでしょう。しかし副業として始めるのであれば、数万円あれば十分にスタートを切れます。数万円で余裕をもって始められるビジネスは、ほかにはなかなかありません。
隙間時間でコツコツ作業できる
せどりの魅力の1つとして、スマホ1台あればいつでもどこでも行えることが挙げられます。せどりはまず商品を仕入れるためのリサーチから始まりますが、商品相場を調べるのも仕入れるのもスマホだけで完結でき、たいして時間もかからないからです。
たとえば通勤途中の電車の中や、仕事の合間の休憩時間など、わずかな隙間時間でも商品リサーチや仕入ができます。副業のためにまとまった時間を確保する必要がないことは、本業と両立してつづけていくうえで大きなメリットとなるでしょう。
Amazonの独自倉庫であるFBA(フルフィルメント by Amazon)などを利用すれば、商品の梱包や発送も自分でやる必要がなくなります。隙間時間だけですべてが完結する環境を作ることも、せどりにおいては比較的容易です。
参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法
一連の作業を通してビジネスの基礎知識が身に付く
せどりのビジネスモデルはシンプルです。なるべく安く商品を仕入れて、なるべく高く販売するだけであり、初心者から熟練者までやることは基本的に変わりありません。
しかしシンプルであると同時に、せどりで行うことは商売の基本といえます。世の中にはさまざまなビジネスがありますが、すべての根幹となるのは「安く仕入れて高く売る」ことだからです。したがって、せどりを通してビジネスの基礎知識が身に付くことも、メリットの1つと数えられるでしょう。
せどりの経験を積み重ねていくうちに、需要の高い商品は何か、どのように工夫することで購買意欲を高められるかといったノウハウが身に付きます。一連のノウハウが、将来的にせどり以外の場面で役立つことも十分に考えられます。
副業としてせどりを始める4つのデメリット
せどりには魅力的なメリットがありますが、もちろんメリットばかりではありません。デメリットもやはり存在します。主なデメリットとして挙げられるのは、以下の4つです。
- 仕入のための費用が発生する
- 売れずに在庫を抱えるリスクがある
- 商品を保管する場所が必要になる
- 梱包や発送の作業が必要になる
せどりは簡単に始められるものですが、事前にデメリットも把握しておくに越したことはありません。以下の解説を読んで、不都合な部分についてもきちんと比較検討できるようになっておきましょう。
仕入のための費用が発生する
せどりは物販業や小売業としては、少ない費用で始められるメリットを持ったビジネスです。店舗を構える必要も誰かを雇う必要もないため、初期コストも運用コストも小さいといえます。
しかし、まず仕入れることから始めなければならないビジネスであることに違いはなく、したがって仕入のための費用はどうしてもかかってしまいます。身体1つで稼げる肉体労働などと比べると、最初にある程度の資金が必要になる、という見方にならざるを得ません。この点はデメリットとして数えられるでしょう。
とはいえ初心者の副業としてのせどりは、数万円もあれば問題なく始められるため、初期費用がネックになることはほとんどないと思われます。
売れずに在庫を抱えるリスクがある
せどりの基本は、安く仕入れて高く売ることです。やることはそれだけ、ともいえます。安く仕入れて高く売ることを繰り返していけば、自然と資金は増えていくことでしょう。
しかし、必ずしも上記のサイクルが上手くいくとは限りません。仕入れたものが必ず売れる保証がないからです。売れない商品は在庫としていつまでも残り、次の仕入のための資金にすることができません。結果として在庫が増えるほど赤字も膨らんでしまいます。
とくに流行りものの商品は、販売のタイミングがずれると当初の見込み通りに売れなくなりがちです。場合によっては半年、1年と長期にわたって売れ残りつづけるおそれもあります。
必ずしも仕入れたものが簡単に売れるわけではないことは、あらかじめリスクとして見込んでおきましょう。
商品を保管する場所が必要になる
資金があれば、より多くの商品を仕入れられます。多くの商品を仕入れるほど売上は伸びていき、ビジネスの規模は大きくなっていくでしょう。
しかし仕入れた商品は、売れるまでのあいだ在庫として保管しなければいけません。仕入れるより先に保管場所を確保する必要があります。保管場所のキャパシティは、仕入れのキャパシティを決定する重要な要因の1つです。
自宅に保管するスペースがない場合には、有料のレンタル倉庫を借りるなどの選択肢があります。販売先としてAmazonを利用する場合には、Amazon独自の倉庫であるFBAを利用するのがおすすめです。
いずれにせよ何らかの形で、仕入れに耐えられるだけの保管場所を確保しなくてはいけません。コストという点ではデメリットに数えられるでしょう。
参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法
梱包や発送の作業が必要になる
商品との付き合いは、注文が入った時点で終わるわけではありません。購入してくれた顧客に商品を無事届けるために、梱包および発送の作業が発生します。難しい作業ではありませんが、とくに初心者のうちは慣れていないため手間がかかり、面倒を感じやすいところでしょう。
商品がどれだけ優れていても、梱包が雑だったり発送に時間がかかったりした場合には悪い評価を付けられるおそれがあります。ほかの商品の売れ行きにも影響しかねないため、気を遣う必要がある点でも、厄介なプロセスといえるかもしれません。
ビジネスが軌道に乗ってくるほど梱包と発送の作業も増えていくため、状況によっては代行サービスを導入するなども検討すべきところです。
副業せどりを始めるための準備
副業としてせどりを始めるにあたって、いくつか準備しなければならないものがあります。基本的には以下の6つです。
- 古物商許可
- 開業資金
- パソコン&スマートフォン
- せどり専用の銀行口座
- 梱包材
- 在庫を保管する場所
上記のすべてが必ず求められるわけではありません。しかし基本的に、事前に揃えておいて損はないものばかりです。以下で詳しく見ていきましょう。
古物商許可
せどりが取り扱う商品は新品だけではありません。中古品も仕入の対象として重要度の高いものです。
しかし中古品は、許可なく仕入れたり販売したりすることが許されていません。事業として中古品を取り扱うためには、古物商許可を取得する必要があります。警察署に申請し、手数料を支払うことで取得できます。
項目 | 詳細 |
申請場所 | 事業を行う所在地を管轄する警察署 |
手数料 | 1万9000円 |
必要書類(個人) | 許可申請書 略歴書 本籍が記載された住民票の写し 誓約書 身分証明書 URLの使用権限があることを疎明する資料 |
参考:古物商許可申請 警視庁
古物商許可を得ていれば、中古品市場への参入が可能です。格安の商品を仕入れるチャンスも広がるため、本格的にせどりを行いたいのであれば取得しておくべきでしょう。
もちろん新品のみを取り扱うせどりのスタイルもありますが、扱う商品の範囲を狭めて得することはとくにありません。最初から古物商許可を取得してしまうことをおすすめします。
開業資金
せどりは商品を仕入れて販売するビジネスであるため、まず最初に仕入が存在します。最初の仕入のための資金を用意しなければいけません。これがせどりビジネスにおいて必要な「開業資金」といえるでしょう。
物販業あるいは小売業としては、せどりは開業資金をあまり必要としない部類に属します。店舗を構える必要も、人を雇う必要もないからです。しかしまったく資金のない状態では仕入ができないため、どうしてもある程度の資金は用意する必要があります。
といっても副業として手取りを行う場合、数万円あれば開業資金としては十分でしょう。ただしもちろん、資金があるほど仕入れられる商品の幅が広がるため、初めから資金を多めに確保しておくに越したことはありません。
パソコン&スマートフォン
商品の仕入や販売において、パソコンやスマートフォンは重要なアイテムです。スマートフォンだけでも成立しますが、自宅で効率的に作業したいのであれば、パソコンも用意しておくに越したことはありません。
スマートフォンは、仕入先の店舗や通勤中の電車の中などで商品リサーチを行うのに便利です。販売先のECサイトで商品の価格相場を調べ、同じ商品がそれよりも安く売られているかをチェックする段取りを、素早く済ませられます。
パソコンでできることも基本的にはスマートフォンと変わりませんが、画面が大きいぶん情報の一覧性があるため、情報管理および整理するのに役立ちます。また市販の便利ツールの中にはパソコン専用のものもあるため、スマートフォンと両方使えるようにしておくのがおすすめです。
せどり専用の銀行口座
せどりを行ううえで必須ではありませんが、せどり専用の銀行口座を持っていると便利です。副業としてのせどりのお金の流れを、本業およびプライベートなお金と分離して管理できるからです。
専用の銀行口座を持つことで、自分の資金がせどりビジネスでどのように上下しているのかが一目で分かるようになります。プライベートで使用している銀行口座を使うこともできますが、個人的な買い物と商品の仕入が一緒くたになってしまうため、帳簿付けなどが難しくなってしまうでしょう。
後に確定申告することなどを考えた場合、あらかじめせどり専用の銀行口座を作っておくのが賢明です。おすすめは、楽天銀行やauじぶん銀行などのネット銀行。口座を開設しやすく、スマホでどこでも簡単に操作できる点で、せどりと相性がよいといえます。
梱包材
商品を自分の手で発送する場合には、ダンボールや緩衝材といった梱包材を用意しなければいけません。せどりは商品に注文が入れば終わりではなく、注文してくださった顧客の手元に商品を届けて初めて完了となります。商品が破損したりしないよう、丁寧に梱包する必要があります。
数多くの商品を扱う場合、商品の種類やサイズに合わせて梱包材も使い分けなければいけません。あらかじめ複数の梱包材を用意しておくことで、発送をスムーズに進められます。
在庫を保管する場所
商品は仕入れた瞬間に売れるわけではありません。どんなに売れ筋の商品であっても、仕入れてから実際に売れるまでにはある程度の期間が発生します。売れるまでのあいだは、在庫として商品をどこかに保管しておかなければいけません。
資金に余裕ができて仕入れの量が増えるほど、一時的に在庫を保管しておく場所も広くする必要があります。とくに自宅を在庫保管場所として使う場合には、プライベートとの両立をしっかり考えつつ、無理のない形で商品を保管できるよう考える必要があるでしょう。
副業せどりの流れ
ここでは、せどりの流れをおおまかに解説します。副業としてのせどりの流れは、本業として行う場合とほぼ変わりません。違いがあるとすれば、本業のほうが規模が大きくなりがちだということくらいでしょうか。
一般的なせどりの流れは、以下のようになっています。
- 販売する商品をリサーチする
- 仕入れる先と出品する先を決める
- 価格を決めて販売する
- 注文が来たら商品を梱包&発送する
せどりは仕組みがシンプルであるがゆえに、誰が行っても流れに大きな違いは生まれません。上記の流れが基本であり王道です。以下の解説を読んで、全体像を具体的に掴んでおきましょう。
販売する商品をリサーチする
まずは販売するべき商品をリサーチすることから始まります。商品リサーチとは、販売先ECサイトの売れ筋ランキングなどをチェックして売れる商品を見定め、売れそうな商品の中から安く仕入れられるものを選別する行為です。
商品リサーチのポイントは、以下のようなものです。
- 安く仕入れられそうか
- 商品にきちんとしたニーズがあり売れ行きが好調か
- 販売価格を高くしても売れそうか
- ライバルの数は少ないか
せどりにおける商品リサーチの重要性は高く、雑に行った場合はしっかりした利益を上げるのも難しくなります。地味な作業ではありますが、よい商品が見つかるまで根気よくリサーチをつづけましょう。
仕入れる先と出品する先を決める
販売する商品が決まったら、仕入先と出品先を決めていきます。出品先については場合によっては順序が逆で、先に決めているケースもあるでしょう。
仕入先としては、実店舗からインターネットのフリマサービスまでさまざまなものが考えられます。おすすめの仕入先は以下のようなものです。
販売先には大手のECサイトがおすすめです。日本における代表的なECサイトとしては、以下のようなものが挙げられます。
目星を付けた商品を、最も安く仕入れて高く販売できる方法を探しましょう。
価格を決めて販売する
販売する準備が整ったら、以下のような要素を考慮しつつ価格を設定します。
- 商品の価格相場
- 利用するECサイトの販売手数料
- 配送料
高く売れればそれに越したことはありませんが、適正価格を大きく超える販売価格を設定しても売れにくいため、バランスを考える必要があります。ECサイトの中には、適正価格から大きく外れた価格設定を行っている商品を「健全ではない」と判断し評価を下げるところもあります。適切な価格設定を意識しましょう。
また中古品を扱う場合、商品の汚れや傷は事前に正直に説明するのがおすすめです。説明を怠った場合、購入したユーザーからクレームを受けたり低い評価を付けられたりするリスクがあります。
注文が来たら商品を梱包&発送する
商品を注文してくれるユーザーが現れたら、速やかに梱包し発送しましょう。壊れやすい商品の場合には、配送中に破損しないよう緩衝材をしっかり入れて丁寧に梱包することが大切です。
丁寧な梱包やスピーディーな発送は、注文したユーザーに好印象を与え、出品者として高評価を得られる可能性を高めます。常に迅速かつ丁寧な梱包と発送を心がけましょう。
販売先としてAmazonを選択し、FBAを利用した場合には、梱包や発送を自分で行う必要はありません。FBAが代行してくれます。
参考:フルフィルメント by Amazon(FBA) | [公式] Amazon出品サービスの配送方法
副業せどりにおける確定申告の必要性
副業としてせどりを行う場合、確定申告が必要になるケースがあるため注意する必要があります。
具体的には、会社員やパートなど企業で働いている給与所得者の場合、副業せどりで得た所得が年間20万円を超えると確定申告をする義務が発生します。所得とは、売上から仕入額や経費を引いた残りの額のことです。
本業の収入にかかる税金は勤め先の会社が源泉徴収を行ってくれますが、副業のせどりで発生した所得にかかる税金ついては自分で申告しなければいけません。
申告を怠った場合には、無申告加算税や重加算税といったペナルティが課せられるため、所得が20万円を超えた場合には必ず確定申告を行いましょう。
副業でせどりを始める人におすすめの環境はAmazon&プライスター
せどりを行うにあたって、仕入先と販売先を決めるプロセスは重要です。仕入先は柔軟に考えるべきですが、販売先についてはあらかじめ定めておくことをおすすめします。プラットフォーム特有のノウハウが身に付きやすいからです。
本記事では、販売先としてAmazonをおすすめします。FBAを利用すれば自分で商品を梱包・発送する手間を省けるだけでなく、返品処理などもネット上の操作だけで済むからです。
そしてAmazonを利用する際には、せどりにぴったりの便利ツールであるプライスターを導入してみてはいかがでしょうか。
プライスターには、出品やFBAの納品といった作業を簡略化する機能だけでなく、商品の販売価格をライバルの動向に合わせて自動的に変更するなどの機能も搭載してあります。在庫管理なども簡略できるよう設計してあるため、せどりの核である商品リサーチに自分のリソースをつぎ込みやすくなるでしょう。
副業でもしっかりとした利益を上げたいのであれば、ぜひAmazonとプライスターの組み合わせを検討してみてください。
まとめ
副業としてせどりを始めたい方に向けて、せどりのメリットやデメリット、具体的な始め方などについて解説しました。
せどりは誰にでも始められる参入障壁の低いビジネスで、副業としても高い人気を誇っています。やるべきことがシンプルであるのも特徴で、突き詰めれば「安く仕入れて高く売る」だけ。事前に学習しなければならないこともほとんどなく、忙しい方でも副業としてつづけられる可能性が高いといえます。
しかし、参入しやすいというのは、誰でも成功できるという意味ではありません。押さえるべきポイントをしっかり押さえて、適切な行動を取ることが大切となります。
本記事を参考にして、間違いのないせどりの始め方を実践してみてください。